2013/07/27

オレゴン研修まで あと1週間!


今年のオレゴン研修まで、あと1週間となりました!

参加する子どもたちにとって、充実したステイになればいいなと、ホストファミリーのみなさんや、サポートしてくれるみなさんと、連日やりとりしています。


今年参加するメンバーは、ちょっと特別です。笑

どうしてかというと、なんと、自分たちでそれぞれ飛行機を手配してやってくるからです。「お子様ひとり旅」 という航空会社のサポートサービスを使ってきます。

本人はもちろん、保護者の皆さんにとっても、とても勇気のいることだと思います。



何でもそうですが、何かをする時、あれやこれや心配してできないことって多いですよね。

感性のある子どもの大事な時期を、親として、後悔のないようサポートしたいという気持ちはあっても、いろいろな事情でなかなか実現することはできないものです。

経済的な事情や、日程的な事情が折り合わなかったり、お稽古や部活で忙しい子どもたちのスケジュールをどうやり繰りするか、何を優先するかは思った以上に骨の折れる仕事です。結局のところ、親子で気持ちをひとつに「参加決定」する方が難易度が高いのだなぁと実感しています。



だから、今回のメンバーのこと、メンバーのご家族のこと、本当に尊敬しているんです。




そして、こちらでサポートしてくれる仲間のアメリカ人たち。
こういう活動に興味を持ってくださる背景や思いがそれぞれにあって、ともに動けるわけですが、おもしろいことに、彼ら自身も子ども時代に何かしらの国際的な体験を持っているという共通点があることがわかりました。

子ども時代の体験がルーツとなっている思いは強く、次世代の子どもたちとも分かち合いたい、そう思ってくださっているんですね。



というわけで、みなさんの勇気や思いに、きちんとお応えしたいと 心から願っています。




参加者、保護者の皆さん、ホストファミリー、サポートメンバー、それぞれの思いを大事にできる オレゴン研修 にしたいと思います。


あと1週間、やることいっぱいですが、とても楽しみに待っています!!!














担当/河合




2013/07/19

Oregon便り(11)~学校の中の実践主義 その2


アメリカの学校では、実に様々なプレゼンテーションを経験します。

小学校からそのような機会が多いので、プレゼンのテクニックは自然と身につ きます。

すばらしいのは、ただ読み上げるだけではないということ。いかに興味深く、わかりやすく、クラスメートたちに聞いてもらえるか。小学生でもそれを 意識して、プレゼンを組み立てます。

というわけで、小学校を見学したときは、本当に驚かされました。

小学校4年生のクラスのプレゼンテーションでのことです。

彼らがプレゼンで気をつけていたのは、

1.みんなに聞こえているか
2.棒読みになっていないか
3.ジェスチャーをうまく使っているか
4.アイコンタクトをしているか
5.適切な言葉を使っているか(同じ言葉ばかりはNG)

といったことですが、小学生たちが、これをどのようにうまく絡め、満足のいくプレゼンができるか? 

小学生にとっては、なかなかハードルの高いものだと感じました。が、実際は、緊張こそしているものの、とても上手にやってのけていたのです。


まず、ほとんどの生徒がメモを用意し、クラスメートに話しかけるように頑張っていました。ただ立って、原稿を読み上げるだけの子はいませんでした。

ポスター、地図、模型、様々なものを用意し、うまく使いながら、リサーチしたことを紹介していきます。時に、観客のクラスメートに質問をなげかける。ジョークを言う。紹介したいものをクラスメートにまわしてもらう。などなど、観客をあきさせない、楽しませるテクニックをすでに使っていました。

その日はペアワークだったのですが、みなそれぞれ、個性豊かに表現していたのも驚きでした。



続いて、中学校のプレゼンを見る機会がありました。先日の小学校で出会った子どもたちが、2~3年後にどうなるのか、、、そういう気持ちで見ました。

きっとこれまでに、いやと言うほど、プレゼンの経験を積んだのでしょう。
ビジネスマン顔負けの、堂々としたプレゼンぶりでした。

聞いている方が安心して聞ける、プレゼンの世界に惹きこまれる、、、そんなプレゼン力を中学生が身につけていることに驚きました。ごく自然に教室の中を動き回り、クラスメートとやりとりしながら、和気藹々と進める子もいれば、クラスメート全員を釘付けにするようなエンターテイナーもいました。

こうして彼らは、自分がプレゼンするだけではなく、それぞれの工夫が光るクラスメートのプレゼンを見て、長い学生時代を過ごすわけです。
 


プレゼンは経験値が大事だとよく言いますが、それに子どもの吸収力が加われば、彼らにとっては向かうところ敵なし!

経験を積むことで、人前で話すことに慣れる。そして、聞いている人にとって何が効果的かを体験から学ぶことができます。

身のこなし方や、声のトーン、資料の見せ方、使う道具、、、やってみて、聞いてみて、見てみて、わかることは大きいなと感じました。

小学校から大学で学び、実践を積んでいるので、人前でも、堂々と、自然にふるまうことができる人が多い のも分かる気がしました。



どうしてアメリカの学校では、プレゼンの練習をこんなにするのか・・・アメリカの友人の言葉を借りれば、「プレゼンは夢をかなえる第一歩だよ。」

自分のやりたいことを実現するには、まずは伝えることから !

自分のやりたいことを実現するために必要なもののひとつが、プレゼン力。
その次は交渉力・・・そして、、、と話は続きますが、アメリカ人の多くが、プレゼンテーション(=人前で魅力的に話すこと)は、学ぶべき大事なスキルのひとつと思っていることは確かです。



逆に、この教育の違いをこえ、国際社会で活躍している日本人は意外とすごいかもしれない!とふと思ったりもしました。





次回は、必要とされる「基礎学力」について、書いてみたいと思っています。


担当/河合


2013/07/16

Oregon便り(10)~学校の中での実践主義 その1


「何のために勉強をするのか」


こんな子どもたちの質問には、おそらく多くの大人が、

「良い大学へ入るために勉強するんだよ。」
「将来、ちゃんとした仕事に就くためにがんばるんだよ。」

と答えるのではないでしょうか。「なるほど、勉強して良い大学に入って、良い仕事につくことが大事なんだ! 」と漠然と思う子どももいるかもしれません。良い大学、良い仕事の定義はさておき・・・。


「きみたちは、将来役に立つことをいま勉強してるんだよ!」

これもありがちな答えのひとつです。
するとおそらく、子どもたちはこう言うでしょう。

「じゃあ、今やっていることが、どこでいつ役に立つのか教えてよ!」


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アメリカの学校教育は、日本に比べて、より「実践主義」だと感じます。そのため、

「何のためにこれをやっているのか。」


その答えが明快な授業カリキュラムが多いのです。



たとえば、世界史。

「歴史上に起きていることが、今の世界で起きていないか。」

「過去に起きたことが、今の世界にどうつながっているか。」

そういう視点で歴史的な出来事や流れを読み、分析し、まとめ、自分なりの答えをだしてレポートにする。

年号を覚えたり、細かいことを確認するような作業はなく、テストもありません。たとえば、日本のようにXXXX年、○○の乱という覚え方ではなく、これぐらいの時期に、こういうことが起きて、時代が変わったんだという話ができればOKという感じです。

大事なのは、どうしてそれが起き、そのような結果になったのか。それが今の世界にどう影響しているか、ということなのです。



そういったものの視点は、実際に社会に出たときに、役に立つことが想像できます。

会社でプロジェクトを立ち上げ軌道にのせるとき、会社を経営するとき、過去を分析し、その問題点や原因を割り出すことは必要な作業です。

そして、時代が変わろうとも、現代に残っている本当に良いものは何か。普遍的なものを見極める作業も大事です。


といった具合に、こちらの学校の課題を見ていると、現代社会(今のビジネス社会)で役に立ちそうなプロセスと繋がることが多いのです。



他にも、ライティングでは、伝記本を読み、ある一人の人に焦点をあて、リサーチしなさいという課題がありました。年表を作成し、それぞれの時代のポイントを見出します。人生のターニングポイントや象徴的なものをピックアップしながら、ひとりの人生を紐解いていくという授業でした。

その次は、自分の4人の祖父母の中から一人選び、 彼/彼女の人生をリポートするというものでした。同じように年表を作り、直接インタビューし、人生の大切なピースを拾い集めていくという作業です。

最初はプロが書いた伝記本を分析してまとめ直す、次は、プロの作家がたどったであろうプロセスをひとつずつ積み上げる、そんな内容でした。


これはどちらも1ヶ月以上かけて、生徒たちが取り組む課題です。そして、分析方法、インタビューの組み立て方、ひとつひとつのプロセスを学ばせます。もちろんライティングのテクニックも同時に学びます。そして、こうしてリサーチして作成したレポートやエッセイは、クラスの中で、必ず発表します


実はこの作業、アメリカではとても大事なのです。 なぜなら、入学試験や入社試験で、自分の履歴(エッセイ)を書き、自分についてプレゼンしなければならないからです。どのような学生生活を送ったか、自分に影響を与えたもの、自分にとって大事なものは何だったのか、、、今の自分を作り上げたポイントをおさえ、自分のよさをアピールしなければならないのです。


偉人、有名人といった成功例としての人生、おじいちゃん、おばあちゃんという身近に尊敬できる人の人生を、第三者の目で分析し、自分の言葉で書き上げる経験が、冷静に自己分析し、自分を語る力となり、将来役に立つことでしょう。




今回ご紹介した例に限らず、学校の課題のひとつひとつが、実際、社会に出たときの事を考えて組まれています。 

机上の勉強と実社会をつなげる実践的な学習 をいかに効率よく学ばせるか、先生たちの工夫が見られるものが多くありました。(ちなみに今回ご紹介した例は、日本で言うと中学1~2年のカリキュラムの一部です。)



また、アメリカの子どもたちは、年齢に関係なく、今やっていることがこの先どう繋がっていくのか、意識しながら学んでいます。もちろん全員が学校の課題をひとつひとつ、そのように捉えているのかどうかはわかりませんが、日ごろの会話からでも、自分の人生は自分でクリエイトする という意識を持っている子が多いように感じています。



ところで、学校の課題を観察して、驚いたことがもうひとつあります。それは、ペーパーをただ読み上げるような発表ではなく、いろいろなアプローチで発表するプレゼンテーションです。プレゼン力!これもビジネス社会では欠かせない要素ですね。

次回はそれについて、ご紹介します。



担当/河合








2013/07/09

Oregon便り(9)~競争意識の違い その4

今回は、日米の競争意識の違いについての、最後の記事UPになります。

ステレオタイプ的なお話もあったかと思いますが、一考察として参考にしていただき、日本の教育について考えるきっかけにしていただけるとうれしいです。

これまで読んでくださってありがとうございました!


その3のつづき



個人的な意見になるかもしれませんが、アメリカでの子どもたちの競争について観察している中で、感じている3つの良さがあります。

まずは、全てのことに様々な選択肢があることです。日本のように大学入試だけでなく、様々な競争が存在していることは、競争することに対しての価値観を広げます。勉強だけでなく、自分の力を発揮できる場、自信を持てる場を得るチャンスがそれだけ多く存在するということです。

次に、その全ての競争が、全ての生徒たちに課せられていない、けれどもすべての生徒たちに与えられたチャンスであるということです。やりたいことがある人はどんどんチャレンジ!やるからには、そのための努力も惜しまない、というスタンスなのです。

3つ目は、先生や保護者が、子どもたちに結果を気にすることよりも、挑戦することを楽しむように励ますことです。日本の多くの子どもたちは、結果を気にするあまり、挑戦すること自体を楽しめないのです。実は、これがアメリカのように日本の子どもたちが競争が好きになれない大きな理由のひとつではないかと思います。

実際、この3つのことが、アメリカに越してきた我が家の娘たちを、ポジティブに変えてくれたのだと感謝しています。彼女たちは、自分のやりたいことをあらためて見つめなおし、新しいことにチャレンジすることを楽しみ、自分たちの生活を楽しむ術を見つけたようです。また彼女たちが新しいことにチャレンジすることを、周りのお友達も先生も、いつも励まし、すばらしい!とほめてくださるので、どんどん調子にのって、いろんなことに果敢にチャレンジするようになりました。

アメリカでは、競争すること=チャレンジするのが楽しい!と知っている子どもにとっては、すばらしいシステムなのだといえます。

 おわり

担当/河合 

2013/07/07

Oregon便り(8)~競争意識の違い その3

日本では梅雨明け宣言が出たようですが、いかがお過ごしですか?

前回、日本の学校では競争を避ける傾向にあるというお話をしました。もうすでにお気づきの方も多いかと思いますが、日本の学校にも厳しい競争がありますよね。今回は、その「競争」についてです。

その2のつづき  

 繰り返しになりますが、それぞれの国の子どもたちにとって、競争意識の違いを考えると良い面と悪い面があります。アメリカでは、競争は楽しく挑戦するもなので「競争社会」というものに日本ほどネガティブな印象はないのですが、あまりにも多くの競争する場があり、子どもたちはプレッシャーとストレスを受けているかもしれません。日本の子どもたちは、競争自体が少なくとも、教室で、自分の得意分野や才能を隠し続けることにストレスを感じているかもしれません。 

そういえば、日本の子どもたちの競争については、ひとつ例外があります。入学試験です。日本の大学進学率は世界でもトップクラス。ほとんどの高校生が大学を目指します。 特に、日本の生徒たちは、良い大学に入るためには、たった1回のチャンスしかないにもかかわらず、かなりの高得点を得なければなりません。良い大学に入ってよい仕事を得ることは、日本の生徒たちにとって、もっとも大変で重要なことです。

そしてその大学の一般入試は、学力テストが大きな比重を持っています。そのため、大学の入学試験に備え、日本の学校では子どもたちにかなり勉強させます。特に高校では、毎日のように小テストがありますし、生徒だけでなく、先生も保護者も試験の結果を重視します。授業も大学入試のための受験対策メインになってきます。

多くの日本の生徒たちにとって、学校の中での唯一の競争といえば、試験で点数をとることになり、勉強ができる!ということが、一番の評価基準になります。アメリカのように多角的に生徒を評価するのではなく、テストで点数がとれるかどうかで評価されるというのも、競争嫌いを生み出す原因のひとつかもしれません。


その4につづく

担当/河合