2013/10/30

Oregon便り(12)~小学校の基礎学力

秋もすっかり深まり・・・久しぶりの更新です。






さて、今日のテーマは「基礎学力」です。

基礎学力をつける。と言われると、どんな学習方法を思い出しますか?

日本の教育で、基本とされるのは「読み・書き・算盤」

つまり、小学生ならば、毎日、音読、漢字練習、計算練習を欠かさないのではないでしょうか。多くの小学校が、音読、漢字練習もしくは日記、計算プリントが宿題の基本セットとなっています。


ではアメリカの小学校ではどうでしょうか。
公立の小学校の取り組みを一例として紹介します。


<アメリカの小学校の宿題>
低学年は、ほとんど宿題がありません。

中学年から、少しずつ増えていきます。
Weekly Assignment(週ごとの宿題)が出され、子どものペースでやってくださいというものです。ボキャブラリーを増やす目的のものや、 社会や理科の知識を広げるもので、リサーチメインの課題ばかりです。

それ以外に、 Monthly Assignmentとして、大きなプロジェクトがほぼ月に一度出ます。そのほとんどは、プレゼンテーションに結びつくものです。いずれもリサーチがベースにあり、視覚的に見せるものづくり、オーラルプレゼンテーションなど、その都度、方法が変わります。



<日本との比較―読み>
読書の推進はかなり力が入っていて、読んだ本の紹介や感想発表などは日常的に見かけます。高学年と低学年でペアを組み(Reading Buddy)、週に3~5冊、高学年の生徒が低学年の子たちへ読み聞かせをするというプログラムも全校的に取り組まれています。「読み」への思いは、日本と差を感じません。



<日本との比較―書き>
英語にはもちろん、漢字がないので、漢字練習はありませんが、ボキャブラリークイズは高学年では多くあります。スペリングを覚え、意味を覚えるという作業は、漢字練習と同じく、地道なものです。

日本と違うのは、日常的にコンピューターを使うという点でしょうか。作文やプレゼンテーションの原稿作りは、iPadやコンピューターを使います。手書きでももちろんOKなのですが、子どもたちが自分たちでやりやすい方法をとります。

ちなみに中学生になれば、日々のエッセイやレポートはほとんどがコンピューターでタイプしたものを提出することになります。手書きでする作業はぐんと減ります。


<日本との比較―計算>
日本の小学校では、低学年から、毎日、計算練習をする学校が多いかと思います。百マス計算に始まり、かけ算の九九練習、高学年までかなりの量の計算をこなしています。

アメリカでは、計算練習、あることにはあるのですが、絶対的な量が違います!びっくりするほどに少ない。そして計算練習そのものの目的の違いがあります。

日本のように、計算になれ、九九を使いこなし、いかに早く計算するかと言うことではないのです。そもそも、九九のあるすばらしい日本の算数と比べるのも違う気もしますが、早く、正確な計算は、いずれ計算機を使うのだから、そんなに必要でもないのでは・・・という空気なのです。

では何のために計算練習をしているのか・・・。 ひとつひとつの計算を、どのように考え、計算したか・・・が大事なのです。

中学年までは、日本と比べ、数字の分解や2・5・10(お金の計算に深いかかわりがあるかと思うのですが。※こちらのコインは、5、10、25セント)をうまく使った計算問題などが出ます。

文章問題も、計算式だけでなく、文章での説明をもとめられることが多く、それも様々なやり方が常にウェルカム!なのです。




アメリカの教育は、合理的な国ですから、将来的にもしくは日常生活で必要かどうかが重要視されます。

計算機を使う、コンピューターを使うことを前提に、思考力をいかに深く鍛えるか。そこへの工夫を感じます。 そして、以前ご紹介したように、プレゼンテーション力を磨く。思考力・表現力・コミュニケーション力(プレゼン力)を大事にカリキュラムが組まれているのです。



(流暢に読む、きれいな字を書く、早く正確な計算をするというこだわりが、だんだんなくなってきている娘たちを横目で見ながら、何が将来子どもたちにとって必要で大事なのかを自問している今日この頃です。)








担当/河合









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